先に、結論
2008年のリーマンショックのあと、米国株が元の値段に戻るまでは時間がかかりました。ピークから −56% まで落ち、完全に戻るまで 約4年(当時の記事)。
これは「一括で買っていた人」の話です。一方、毎月コツコツ積み立てていた人は、もっと早くプラス圏に戻りました。下落のあいだも、安く買い続けられたからです。
数字は机の上の概算で、戻りの時期は仮定値です。将来を約束するものではありません。それでも「積立を止めなかった人が、より早く報われた」という向きは、当時を振り返ると見えてきます。
一括と積立で、なぜ戻りかたが違うのか
一括で買った人は、買った値段が回復の基準です。元の値段まで戻らないと、プラスになりません。だから −56% から元に戻るまでの 約4年 を、まるごと待つことになりました。
積立の人は、基準が動きます。下がっている最中も毎月買うので、買った値段の平均がどんどん下がる。底に近いところで買った分は、相場が少し戻るだけでプラスに変わります。全体が回復するより前に、平均が回復ラインを上回るわけです。
これがドルコスト平均法です。下落は、積立にとっては「安く買えた期間」でした。
概算で、プラス圏に戻るまでを並べる
同じ暴落を、買いかたを変えて見たときの戻りの目安です。あくまで机上の概算で、戻りの月数は仮定です。
買いかたごとの、プラス圏に戻るまでの目安です。
| 買いかた | プラス圏に戻るまで(概算・目安) |
|---|---|
| 一括(ピークで買った場合) | 約4年 |
| 毎月の積立(止めなかった場合) | 約2年前後 |
一括は、株価そのものが完全回復する 約4年 を待つことになりました。積立は、平均の買値が下がっていたぶん、相場の半戻りあたりで先にプラスへ。同じ暴落でも、止めずに積み立てた人のほうが、早く報われたという整理です。
月数は当時を概算で振り返るもので、実際は始めた時期や続けかたで変わります。断定はできません。
当時、それができた人は少なかった
理屈はこうでも、暴落の最中に積立を続けるのは、簡単ではありませんでした。毎月、買った直後にまた下がる。明細を開くたびに含み損が増えていく。「止めたほうがいいのでは」と思って当然です。
それでも自動積立を止めなかっただけの人が、数年後に静かにプラス圏へ戻っていった。当時を振り返ると、その差が大きかったと感じます。
サウナで言えば、水風呂に飛び込む局面です。冷たいのは一瞬で、出たあとに整います。
で、あなたは今どうすればいい?
- これから始める人:いきなり大金を一括で入れるより、毎月の積立から始めるほうが、暴落が来ても続けやすい。
- すでに積立中の人:次の暴落が来ても、止めないのが鉄則です。下がっている最中こそ、安く買えています。
- 暴落が怖い人:怖さは消えません。誰でもそうなります。だから「止めない仕組み(自動積立)」を、静かな今のうちに作っておく。
3つのショックを横断して見たい方は、こちらの記事もどうぞ。急いで何かを始める必要はありません。
まとめ
- リーマン後、米国株が元に戻るまで 約4年(ピークから −56%)
- 一括は株価の完全回復を待つことになった
- 積立を止めなかった人は、平均の買値が下がっていたぶん、より早くプラス圏に戻った
- 数字は机上の概算・仮定で、月数は当時を振り返る目安。将来を保証しない
- 2026年6月時点の整理
—— 渋川 整
本記事は情報提供であり、特定の金融商品の購入・契約を勧めるものではありません。数字は机上の概算・仮定値で、将来の結果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で。現行制度(2026年6月時点)を前提としています。