結論から

1 年間に払った医療費が一定額を超えると、超えた分が所得控除になります。確定申告をすれば、払いすぎた税が戻ることがあります。

この一定額は、一般に 10 万円、または所得の一定割合とされています。ただし金額や条件は制度改正で変わります。いくらから対象になるかは、2026 年 6 月時点でも、国税庁の最新情報でご確認ください。

戻る・戻らないの分かれ目は、知っているかどうかと、記録が残っているかどうか。それだけのことが多いのです。

何が対象になるか

対象は本人だけではありません。生計を同じくする家族の医療費 もまとめて合算できます。同居していなくても、仕送りで生活を支えている家族なら含められる場合があります。

通院のための交通費の一部も対象になることがあります。電車やバスの運賃などです。

何が対象で何が対象外かは、細かく決まっています。線引きは時点で変わるため、ここでは断定しません。具体的な範囲は国税庁の案内や税理士に確認してください。

セルフメディケーション税制という、もう一つの道

ドラッグストアで買う市販薬の一部を対象にした、セルフメディケーション税制 という制度もあります。

注意したいのは、通常の医療費控除とどちらか一方しか選べない点です。両方は使えません。市販薬中心の年なら、こちらのほうが有利なこともあります。

ただし対象になる薬や条件、控除の上限は時点で変わります。どちらが得かは、その年の支出を集計してから判断してください。 これも国税庁の最新情報での確認が前提です。

取りこぼさないコツ

戻るはずの税を取りこぼす理由は、ほとんどが「領収書を捨てた」「家族の分を集めていなかった」のどちらかでした。

逆に言えば、1 年分の領収書と明細をまとめておくだけで、取りこぼしはかなり防げます。封筒ひとつ、箱ひとつで十分です。

記録をデジタルで整えるなら、確定申告ソフトや簿記の考え方が役に立ちます。集計が一気に楽になります。

取り戻す手順

1
1年分の医療費を集計
通院費・薬代・交通費の一部まで。領収書と明細を1か所に。
2
家族分もまとめる
生計を同じくする家族の分も合算できる場合があります。
3
確定申告で申請
超えた分が所得控除に。払いすぎた税が戻ることがあります。

順番は、集める → まとめる → 申請する。難しい計算は、ソフトに任せれば十分です。

サウナで言えば、外気浴で 1 年を振り返る局面です。慌てず、手元の記録を整えるだけで結果が変わります。

読んでくれた人に渡したいもの

医療費控除は、知っていて、記録が残っていれば取り戻せるものです。

封筒に領収書を入れておく。家族の分も入れておく。それだけで、翌年の確定申告で払いすぎた税を取りこぼさずに済みます。

仕組みを知って記録しておけば、戻るものは戻る。そういう静かな制度です。

確定申告の準備の全体像は 確定申告で見落とした「お金が出てった経路」を可視化する を、集計を楽にするソフトの選び方は 確定申告ソフト3社を、個人事業の目線で整理する を参照してください。

医療費控除・セルフメディケーション税制の金額や対象、適用の可否は 2026 年 6 月時点の一般的な説明です。条件は改正で変わります。個別の判断は税理士など登録のある専門家、または国税庁の案内でご確認ください。本記事は記録の整え方の整理です。

一次情報(公式ソース)

本記事で触れた医療費控除・セルフメディケーション税制は、国税庁の公式情報に基づいています。対象範囲・控除額・適用条件は改正されることがあるため、最新の内容は一次情報をご確認ください。

※ 本記事の制度に関する記述は 2026 年 6 月時点 のものです。

—— 渋川 整