先に、結論

証券口座を開くとき、口座の種類を選ぶ画面が出ます。選択肢は 3 つ。特定口座(源泉徴収あり)特定口座(源泉徴収なし)一般口座です。

違いは「税金の計算と手続きを、誰がどこまでやるか」だけです。中で買える商品も、増え方も変わりません。

多くの人は、特定口座(源泉徴収あり) で手間なく始められます。証券会社が税金を計算し、もうけから天引きしてくれるので、原則として確定申告がいりません。

3 つの違いを、プラス側で並べる

手間の少ない順に並べます。自分に合う方を選べば、それだけ手続きが楽になります。

1
特定口座・源泉あり
証券会社が税金を計算し、もうけから天引き。原則、確定申告がいらない。手間が少なく、多くの人に向いている。
2
特定口座・源泉なし
税金は自分で計算して申告。ただし年間取引報告書は証券会社が作ってくれるので、転記の手間は軽い。
3
一般口座
損益の計算から申告まで、全部自分で。特定口座が使えない一部の商品などで使う。

源泉ありは、もうけが出た時点で税金が引かれて完結します。なにもしなくても、納税が済んでいる形です。手続きの軽さで選ぶなら、ここが楽です。

ただし、いくつか留意

「源泉あり=何もしなくていい」が常に得とは限りません。断定はできませんが、申告したほうが有利になりうる場面があります。

ひとつ、複数の証券会社を使っていて、片方が損、片方が益のとき。確定申告で 損益通算(損と益を相殺)をすると、引かれすぎた税金が戻ることがあります。

ふたつ、その年の損を翌年以降に持ち越す 繰越控除 を使いたいとき。これも申告が前提になります。

みっつ、扶養や社会保険の判定との兼ね合い。源泉ありか申告かで、合計所得の見え方が変わる場合があります。ここは人によって結論が違うので、一律には言えません。

税のしくみそのものは投資のもうけと税金・NISAの仕組みで、申告の段取りはお金の出口ルートで整理しています。あわせてどうぞ。

最終的な有利・不利は個別の事情で変わります。具体的な判断は、税理士や国税庁の窓口など、登録のある専門家・公的窓口にご確認ください。

まとめ

  • 口座の種類で変わるのは「税の計算・手続きを誰がやるか」だけ。商品も増え方も同じ
  • 源泉あり=証券会社が計算・天引き、原則申告不要。手間が少なく、多くの人に向いている
  • 源泉なし=自分で申告(年間取引報告書は作ってもらえる)。一般口座=全部自分で
  • 損益通算・繰越控除をしたいなら、源泉ありでも申告したほうが有利なことがある
  • 扶養・社会保険との兼ね合いは人による。個別判断は専門家・国税庁へ

仕組みを知れば、最初の選択で迷いません。サウナで言えば、外気浴で呼吸を整える局面に近い話です。急がず、自分に合う方を選べば、それで十分です。

本記事は情報提供であって、特定の金融商品の購入・契約をすすめるものではありません。税額・制度は 2026 年 6 月時点の公開情報をもとにした整理で、将来や個別の結果を保証するものではありません。税務の個別判断は税理士・国税庁にご確認ください。

一次情報(公式ソース)

本記事で触れた特定口座(源泉徴収あり/なし)・一般口座の制度は、国税庁の公式情報に基づいています。制度は改正されることがあるため、最新の内容は一次情報をご確認ください。

※ 本記事の制度に関する記述は 2026 年 6 月時点 のものです。

—— 渋川 整