結論を先に書きます。Week 39(2026年9月21日〜27日、本記事は9月24〜25日時点)は、シルバーウィーク中の米国市場でAI・半導体関連株が買われ、報道によればナスダック総合指数が史上最高値を更新したとされています。この流れを引き継ぎ、9月24日の日経平均は前日比495円高で取引を終え、公開データでは前週半ば(9/15)比+4.54%まで水準を上げました。恐怖指数(VIX)も9/16比▼11.52%まで急落し、市場は落ち着いて見えます。ところが同じ週、米10年国債利回りは9/16比+3.12%まで上昇し、9月24日の取引時間中には一時5.181%まで達しました(終値は5.162%)。報道では原油価格の高止まりを背景にした金利上昇が株価の上げ幅を抑えたとも伝えられており、「AI株は最高値」「恐怖指数は急落」という強気の並びの裏で、金利だけは高値圏に張り付いたままという一週間でした。サウナで言えば、外気の心地よさに気を取られている間に、足元の石がまだかなり熱いような局面です。

観察した事実

日本経済新聞の報道によれば、9月24日の日経平均株価は前日比495円高(+0.76%)の65,513円で取引を終えました。連休中(9月19〜23日)の米国市場でハイテク株が上昇し、国内でもAI・半導体関連株が買われたと報じられています。同記事は、連休中の米国市場でナスダック総合指数が史上最高値を更新したことが買いのきっかけになったとしつつ、原油価格の高止まりを背景に国内外の金利が上昇しており、買い一巡後は上げ幅を縮小したとも伝えています。日本は敬老の日と秋分の日に挟まれたシルバーウィークで市場が数日休場となっており、公開データの直近日足も9月18日の次が9月24日に飛んでいます。

米10年国債利回りについては、Bloombergが2026年9月17日に報じた調査があります。9月16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25ポイントの利上げが決まったのを受けて、9月16〜17日に回答者144人へ聞いたもので、60%超が2026年末の10年債利回りを5%超と予想し、回答の中央値と平均値はいずれも5.1%だったと伝えられています。同記事は、原油価格が高止まりする限り利回りも高い水準を保つ可能性があるとも書いています。公開データで見ると、米10年金利は9月24日終値で5.162%(9/16比+3.12%)と、この調査の年末予想の中央値(5.1%)をすでに上回っています。同日の取引時間中には5.181%まで上昇したとみられ、これは公開データ上の52週レンジの上限と同じ水準です。終値の5.162%と、この日の取引時間中の高値5.181%は別の値であることを分けて書いておきます。


今週の数字(2026年9月24〜25日時点)

USD/JPY
158.43
▲9/17比▲1.47%(9/25時点、取引時間中)。52週レンジ146.61〜163.98円
日経平均
66,365.51
▲9/15比▲4.54%(9/25時点、取引時間中)。年初来+28.04%
S&P500
7,704.13
▲9/16比▲2.02%(9/24時点、取引時間中)
ナスダック総合
26,939.37
▲9/16比▲3.70%(9/24時点、取引時間中)
米10年金利
5.162%
▲9/16比▲3.12%(9/24終値)。同日の取引時間中には5.181%まで上昇
金(先物)
4,307.40
▼前週末(9/18)比▼2.66%(9/25時点、取引時間中)
ビットコイン
84,212
▲9/19比▲3.67%(9/25時点、取引時間中)。年初来では−5.09%
恐怖指数(VIX)
15.67
▼9/16比▼11.52%(9/24終値)
▲は上昇、▼は下落、→は横ばいです。2026年9月24〜25日時点(米10年金利・VIXは9/24終値、日経平均・USD/JPY・金・ビットコインは9/25時点で取引時間中、S&P500・NASDAQ総合は9/24時点で取引時間中の値)/最新値は各自確認してください

数字は丸めています。米10年金利・VIX以外は取引時間中の値であり確定した終値ではありません。正確な終値と最新値は、記事末の公開情報で各自ご確認ください。


「AI高値と金利上昇が同居する週」で崩れやすいところ

このサイトでは、強気の材料が重なった週に崩れやすいパターンを、次の3つに分けて整理します。

  • 破滅型: 恐怖指数の急落を「もう相場は安全」と読み替え、信用取引やレバレッジを一気に増やす
  • 忖度型: 「AI株が最高値」という見出しだけを鵜呑みにして関連銘柄に一括で乗り、同じ週に金利も上がっているという事実を読み飛ばす
  • 狼狽型: 「10年金利が2007年以来の高水準」という報道の強さに反応して、積立を止めたり、逆に株高に釣られて積立額を急に増やしたりする

恐怖指数が下がったことと、金利が高値圏にあることは、この記事の時点で確認できる公開データの上では別々の事実です。どちらか一方だけを見て動くと、崩れやすいパターンに近づきます。個別判断になります。レバレッジで元手を増やす誘惑と、その怖さを整理した記録は、恐怖指数が落ち着いて見える週にも同じように当てはまります。

オレンジ色の3つのブロックが並ぶ手前で、遮断機の棒が下りている3Dイラスト
強気に見える週ほど、歩幅を変える前に一度止まる仕組みを持っておく。

三相で見ると

冷COLD / 積立

AI株が最高値を更新したというニュースだけを見て、つみたての額や頻度を変える理由にはなりません。同じ週に金利も上がっているという事実を、片方だけ見て動かないことが大事です。

熱HOT / 配当

配当・売却益を狙う人にとって、米10年金利の上昇は利回り比較の材料として観察対象になります。ただし受け取る配当そのものの額は、金利の見出しと切り離して記録しておくと、気持ちを引っ張られにくくなります。

外CHILL / 観察

恐怖指数が下がって『落ち着いた週』に見えるときほど、家計簿をつける手が止まりがちです。市場の記録は淡々と並べておき、家計簿はいつも通りのルーチンでつけておきます。


来週の論点

  • 米10年国債利回りが5%台にとどまるか、さらに上がった場合に株価への波及があるか
  • AI・半導体株への物色が、日本株にどこまで波及し続けるか
  • 原油価格の高止まりが続くかどうか、インフレ見通しと追加利上げ観測にどう影響するか

どれも個別判断になります。AI株の最高値更新と株高、恐怖指数の急落という強気の並びの裏で、米10年金利だけが高値圏に張り付いた一週間の記録を、2026年9月24〜25日時点で置いておきます。


参考(公開情報)

本記事は情報提供であって、特定の金融商品の購入・契約を勧めるものではありません。指標は2026年9月24〜25日時点の公開情報に基づき、丸めた数値です。

AI株の最高値更新と、5%台にとどまる金利が同居した週でした。強さの向きがそろわない週ほど、急いで意味づけず、来週も数字を置きにいきます。