結論を先に書きます。Week 35(2026 年 8 月 24〜28 日、本記事は 8 月 27〜28 日時点)は、エヌビディアの決算(米国時間 8 月 26 日発表、日本時間 27 日朝)が売上高前年同期比 106% 増と好材料になったことを追い風に、日米の株価指数がそろって上昇しました。同時に、値動きの性格が異なるはずの金とビットコインも値を上げ、株価の警戒感を映す恐怖指数(VIX)は 52 週レンジの下限に近い水準まで下がっています。上がりにくいものまで一緒に上がる、珍しい組み合わせの一週間を観察記録として並べておきます。サウナで言えば、熱気も外気も同時に心地よい、めったにない局面です。
観察した事実を並べます。エヌビディアは 8 月 26 日、2027 年 1 月期第 2 四半期の決算を発表し、売上高は前年同期比 106% 増、データセンター部門の売上高は同 117% 増となりました。この決算を好感した買いが半導体関連株を中心に入り、日本時間 27 日以降のハイテク株を押し上げたと報じられています。加えて 8 月 26 日には米個人消費支出(PCE)物価指数や GDP 改定値の発表も重なり、週後半にかけて金利や物価をめぐる材料が集中しました。米長期金利(10 年債利回り)は 8 月 20 日と比べるとやや低い水準にありますが、週の中では一本調子に下げたわけではなく、25 日にいったん下げたあと 26〜27 日は小幅に戻す動きも見られました。株価指数の変動を映す VIX は、複数の銘柄の値動きが打ち消し合う形で指数全体の振れ幅が抑えられているとの見方もあり、低い水準が続いています。ただし市場の警戒が完全に消えたわけではなく、中東情勢や、これから迎える相場の変動が大きくなりやすい時期を前に、油断すべきでないという指摘も出ています。
今週の数字(2026 年 8 月 27〜28 日時点)
数字は丸めています。日経平均・TOPIX以外は取引時間中の値であり確定した終値ではありません。正確な終値と最新値は、記事末の公開情報で各自ご確認ください。
「一緒に上がる」で崩れやすいところ
このサイトでは、こうした週に崩れやすいパターンを、次の 3 つに分けて整理します。
- 破滅型: 株もビットコインも上がっているからと、決算という一過性の材料を根拠に持ち高を一気に増やす
- 忖度型: 「VIXが低い=安全」という単純化で、警戒の指摘を読み飛ばして油断する
- 狼狽型: 逆に「同時に上がるのは不自然」と怖くなり、上昇の途中で持ち高を減らしてしまう
株・金・ビットコインが同時に上がる状態は、資産ごとに違う理由(決算・金利低下観測・需給)が重なった結果であって、何もしないという技術が効くのは上げ相場でも同じです。VIXの低さは「今週は値動きが穏やかだった」という事実であって、来週以降の保証ではありません。
三相で見ると
つみたては、決算という単発の好材料だけを理由に増減させない。エヌビディア1社の決算が市場全体を動かした週だが、来月には別の材料が主役になる。
株・金・ビットコインが同時に上がった週は、含み益が一気に膨らみやすい。評価額の変化に手が動く前に、増えたのが評価額か、実際に入金された配当かを分けて記録する。
VIXのような『市場の落ち着き度』を示す数字は、家計簿の残高と違って自分でコントロールできない。数字が低い週ほど、家計簿は淡々といつも通りつける。
来週の論点
- エヌビディア決算を受けた半導体・ハイテク株の上昇が、来週以降も続くか
- 米長期金利の低下が一時的なものか、9 月以降の金融政策見通しの変化を映したものか
- 恐怖指数の低さが「相場の落ち着き」なのか「警戒の緩み」なのか、来る変動しやすい時期を前にどちらの読みが当たるか
どれも個別判断になります。株も金もビットコインも上がり、恐怖指数だけが下がった一週間の記録を、2026 年 8 月 27〜28 日時点で置いておきます。
参考(公開情報)
- NVIDIA Announces Financial Results for Second Quarter Fiscal 2027, NVIDIA Investor Relations
- 日本銀行 外国為替市況(日次)
- 日経平均プロフィル ヒストリカルデータ
- S&P 500(FRED, セントルイス連銀)
- 10-Year Treasury Constant Maturity Rate(FRED, セントルイス連銀)
- CBOE Volatility Index: VIX(FRED, セントルイス連銀)
本記事は情報提供であって、特定の金融商品の購入・契約を勧めるものではありません。指標は 2026 年 8 月 27〜28 日時点の公開情報に基づき、丸めた数値です。
株も金もビットコインも上がり、恐怖指数だけが下がった週でした。珍しい組み合わせほど、急いで意味づけず、来週も数字を置きにいきます。