結論を先に書きます

新 NISA には「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の 2 つがあります。 「どう振り分けるか」は、公開されている相談・検索の記録を見ても、よく出てくる疑問です。

2026 年 6 月時点で、私が穏当だと考える目安を、先に置きます。

1
つみたて枠をコアにする
低コストの全世界株/全米株インデックスを、自動積立で淡々と。ここが土台です。
2
成長枠も、無理に個別株にしなくていい
同じインデックスを成長枠で追加して買う、という使い方もできます。
3
全部つみたて枠でも、何の問題もない
成長枠を使わない、という選択も、ごく普通の選び方です。

「枠があるから埋めなきゃ」と焦る必要はありません。

2 枠は「別の商品を入れるための仕切り」ではない

よくある誤解です。「つみたて枠はインデックス、成長枠は個別株」と、商品で分けるものだと思い込みやすい。

制度上、そう決まっているわけではありません。 成長投資枠でも、つみたて枠で買えるようなインデックスファンドは、ふつうに買えます。

つまり、土台のインデックスを増やしたいだけなら、つみたて枠が年の上限に届いたあと、同じものを成長枠で買い足してもいい。 わざわざ性格の違う商品に変える理由は、ありません。

個別株や高配当を持ちたいなら

「せっかくだから個別株もやってみたい」という気持ちは、自然です。

その場合の目安も、順番だけ書いておきます。

まず、土台のインデックス(コア)ができてから。 そのうえで、成長枠の一部を、個別株や高配当に回す。これくらいが穏当です。

理由は 2 つあります。

1 つは、コストです。回転売買が増えるほど、手数料の影響が出やすい(→ 信託報酬の話)。 もう 1 つは、勧誘です。「今が買いどき」と急がせる売り方に、個別の銘柄ほど乗りやすい(→ 売られる商品・選ぶ商品)。

ここから先は、個別判断になります。あなたの状況によって、結論は変わります。

全部つみたて枠でいい、という選択

念のため、もう一度書きます。

成長投資枠を、使わなくてもいいのです。

つみたて枠(年 120 万円)だけで、低コストのインデックスを淡々と積む。 これで生涯枠も、年数をかければ十分に活かせます(→ 新NISAの3つの運用パターン)。

「枠が空いていると損した気がする」という感覚は、自然です。 でも、空いている枠は、来年も再来年も、そこにあります。急いで埋めるほどのものではありません。

枠は「上限」であって、「ノルマ」ではない。 ここを、月のリズムで見ると楽になります(→ NISAは月で見る)。

読んでくれた人に渡したいもの

振り分けは、難しく考えなくて大丈夫です。

多くの人にとっては、つみたて枠でインデックスを淡々と。これで十分に整います。

そのうえで余裕と興味があれば、成長枠で同じインデックスを足すか、ごく一部を個別に回す。 順番さえ守れば、後から十分に組み直せます。

サウナで言えば、水風呂に飛び込む局面に近い。 最初に冷静な土台を作っておくと、あとがずっと楽になります。

一次情報(公式ソース)

本記事で触れた新 NISA の「つみたて投資枠」「成長投資枠」の区分は、金融庁の公式情報に基づいています。制度は改正されることがあるため、最新の内容は一次情報をご確認ください。

※ 本記事の制度に関する記述は 2026 年 6 月時点 のものです。

—— 渋川 整

本記事は情報提供であって、特定の金融商品の購入・契約を勧めるものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。2026 年 6 月時点の制度を前提としています。